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生地がいいオリジナルTシャツを作りたい!素材選びのポイントを解説

オリジナルTシャツを作る際、デザインと同じくらい大切なのが生地選びです。用途や目的にあった生地を選ばないと着心地が悪くなり、すぐに使い物にならなくなってしまいます。

そこでこの記事では、オリジナルTシャツを作る際の生地選びのポイントについてわかりやすく解説します。「生地がいいオリジナルTシャツを作りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

目次

生地がいいオリジナルTシャツの選び方

生地の素材で選ぶ

生地の厚みで選ぶ

生地の編み方もチェックしよう

使われている糸にも注目

オリジナルTシャツは用途にあった生地選びがポイント

まとめ

 

生地がいいオリジナルTシャツの選び方

オリジナルTシャツを作りで生地がいいTシャツを選べば、着心地がよいだけでなくたくさん着ても長持ちするため、長く愛用できます。とはいえ、着用シーンや用途によって「よい生地のTシャツ」の定義は異なります。
たとえば、体育祭や球技大会などスポーツ系のイベントで着用する場合は、動きやすく、速乾性のある生地でできたTシャツがよいでしょう。企業のイベントなど、ビジネスで活用する場合はストレスを感じないように着心地のよい生地を選ぶのがおすすめです。

生地の特徴を確認し、シーンに合ったものを選びましょう。ここからは、生地選びの基準となる「素材」、「厚み」、「編み方」について詳しく解説します。

生地の素材で選ぶ

生地の素材は、Tシャツの着心地を左右する非常に重要なポイントです。素材にはいくつかの種類があり、それぞれ着心地が異なります。オリジナルTシャツを作る際は、生地の違いをしっかりチェックしましょう。

以下に主な生地の素材の特徴をまとめましたので、参考にしてください。

コットン

Tシャツの定番の素材ともいえるのが、コットン(綿)です。天然素材のコットンは吸水性と通気性に優れているため、Tシャツ以外にもタオルやシーツなどに活用されています。
肌触りがよく汗をかいても熱が内にこもらないコットンのTシャツは、季節を問わずいつでも快適に着られるのが特徴です。また、染色性が高いため、デザインがきれいにプリントできます。
ただしコットンはしわが付きやすい素材のため、ネットに入れて洗濯をしたり、アイロンをかけたりと、少々お手入れに手間がかかるのが難点です。また、乾きにくい素材であることも覚えておきましょう。

ポリエステル

化学物質を練り込んだ化学繊維の素材です。速乾性が高く、汗をかいてもすぐに乾くため、スポーツウエアなどによく使用されます。部活動や運動会、体育祭などスポーツ系のイベントにおすすめの素材です。

ポリエステルでできたTシャツは摩擦に強く耐久性に優れているため、型崩れがおきにくくしわになりにくい、というメリットがあります。
ただしポリエステルのTシャツは天然素材のTシャツに比べると着心地が劣るため、着用感にこだわりたい人には不向きです。また、乾燥する時期には静電気が起きやすい、毛玉ができやすいという弱点もあるため気をつけましょう。

その他合成繊維

ポリエステル以外の合成繊維には、ナイロン、アクリルなどがあります。ナイロン素材は、石油が主な原料となる合成繊維です。摩擦に強く軽いため、スポーツウエアやアウトドアアイテムに活用されています。また、耐久性が高く水や油、カビなどの外的影響に強く、お手入れが簡単なのも嬉しいポイントです。

一方で吸湿性が低く蒸れやすい、熱に弱い、静電気が起きやすいといったデメリットがあります。一般的にナイロンは肌に直接触れる衣類には適していないため、Tシャツの素材として使われることは多くありません。
アクリル素材はセーターをはじめ肌着、下着などによく使われる合成繊維です。ふっくらとして柔らかいのが特徴で、弾性回復力が強く、しわになりにくいのもポイントです。ただし、吸水・吸湿性に劣るため、汗でべたつきやすいため注意しましょう。また、静電気ができやすい、毛玉になりやすい、というデメリットもあります。

混合繊維

混合繊維はコットンとポリエステルをミックスして作られた素材のことで、混紡とも呼ばれます。コットンの配合が多めの混合繊維はしっかりした生地に仕上がります。一方ポリエステルの配合を多めにすると、質感のいい軽くて柔らかい生地に仕上がるでしょう。
コットンやポリエステルのほかに、レーヨンなどをミックスした混合繊維もあります。レーヨンは肌触りがよく柔らかい素材ですが、印刷した際にプリントが入りにくいという難点があり、業者によっては取り扱っていないところもあります。
混合素材はほかの素材に比べると価格が安いため、コストを抑えてオリジナルTシャツを作りたい、という場合におすすめです。

生地の厚みで選ぶ

オリジナルTシャツを作る際は、生地の素材だけでなく厚みもチェックしましょう。Tシャツには薄手のものから厚手のものまであり、着心地や耐久性に影響します。
生地の重量は「オンス」で表され、オンスの数字が高ければ高いほど、生地の厚みが増します。手に取って生地の厚みを確かめられないときは、オンスを目安に目的に合った生地を選びましょう。

4.9オンス以下

4.9オンス以下の生地は、薄手でさらっとした肌触りが特徴です。着心地が軽く涼しいため、夏の暑い日でも快適に着られるでしょう。また、価格も低いため、コストを抑えてオリジナルTシャツが作成できます。
ただし、白色や薄い色でTシャツを作ると、なかが透けやすいため注意が必要です。また、型崩れしやすいため、洗濯の際はネットに入れましょう。

5.0~5.9オンス以下

一般的なTシャツの厚みが5.0~5.9オンスです。なじみがある厚さのため、違和感なく着られるでしょう。取扱業者も多く、オリジナルTシャツにもっともよく使われている厚さです。また、耐久性に優れていて季節を問わず着られるのも特徴です。透け感もあまりないため、1枚でさらっと着られます。
とはいえ白色のTシャツはまったく透けない、というわけではありません。オリジナルTシャツを作る際は濃い色を選ぶのがおすすめです。

6.0オンス以上

6.0オンス以上の生地を使用すると、非常に厚手で丈夫なオリジナルTシャツが作れます。型崩れしにくく耐久性にも優れているため、チームウエアやスポーツのユニフォームなどによく使われています。

また、白いTシャツでもインナーが透けにくいでしょう。なかが透けにくく、長持ちするオリジナルTシャツを作りたい場合は、6.0オンス以上の生地を使用するのがおすすめです。
ただし、人によっては肌触りの硬さやごわつきが気になる場合があるため、試着をして着心地をチェックしておくとよいかもしれません。

生地の編み方もチェックしよう

素材や厚みに比べるとあまり知られていませんが、生地の編み方もTシャツの機能性や着用感を大きく左右します。生地の編み方にはさまざまな種類がありますが、ここでは主にTシャツによく使われている編み方をピックアップして紹介しましょう。

天竺編み

天竺編みはTシャツによく見られる編み方で、メリヤス編み・平編みとも呼ばれています。天竺網は、表の編み目が縦方向、裏の編み目が半円形とそれぞれ異なるのが特徴です。見た目が異なるため、表と裏の区別がしやすいでしょう。また、天竺編みは横方向への伸縮性がとても高いため、型崩れしにくいです。さらに軽量で通気性もよいため、Tシャツに適した編み方といえるでしょう。

ただし、縦方向への伸縮があまりないため、スポーツウエアには向いていません。

リブ編み

フライス編み・ゴム編みともいわれる編み方で、裏表ともに同じ編み方をしているのが特徴です。横に伸びる力に優れているため、体のラインにフィットするレディースの洋服やスポーツウエア、インナーなどに幅広く活用されています。
リブ編みの生地は、縦方向にはっきりとしたラインが入っています。また、伸縮性がよいため、体にほどよくフィットしながらも締め付け感はあまりなく着心地がよいでしょう。

スムース編み

インターロック編みともよばれる、ふたつのリブ編みを裏合わせにした編み方です。目と目がしっかり詰まっているため、ちょうどいい厚みとなめらかな肌触りが特徴です。また、伸縮性に優れ、編み目が凝縮されているため型崩れも起きにくいでしょう。着用したときにシルエットがきれいに出やすいため、オシャレ着の生地によく使われています。

ハニカムメッシュ

蜂の巣が名前の由来の編み方です。蜂の巣編み・ハニーコームとも呼ばれています。生地の表面が凸凹と立体的で、ほかの編み方に比べると厚みが出やすいのが特徴です。生地は厚めながらも吸水性と通気性、速乾性に優れており、汗をかいてもべたつかず、爽快感のあるさらっとした着心地が続きます。
真夏に着用するTシャツのほか、枕カバーやシーツ、スリッパなどの日用品にも活用されている編み方です。

ポリエステルメッシュ

ポリエステル100%の素材を、メッシュ状に編んだ生地がポリエステルメッシュです。メッシュ状の編み方のため、多少透け感がありますが、そのぶん通気性に優れ、薄手で軽い着心地をしています。

スポーツウエアやユニフォーム、屋外イベント用のオリジナルTシャツに人気の生地です。生地の表面が凸凹しているため、肌触りのよさも魅力のひとつです。

ワッフル編み

サーマルとも呼ばれる編み方で、生地の表面が凸凹とワッフルのように見えることから、この名前が付けられました。肌に触れる面積が少ないため、さらっとした肌触りをしています。

また、厚みと伸縮性が十分に備わっているのも特徴です。保温性が高いため、秋冬でも着られる厚手のオリジナルTシャツの生地を探している方におすすめです。

使われている糸にも注目

Tシャツの生地は使われている糸により、厚みや重さが左右されます。オリジナルTシャツを作る際は、生地に使われている糸もチェックしましょう。Tシャツの生地に使われる糸は、主に「カード糸」、「コーマ糸」、「セミコーマ糸」の3種類です。
カード糸はTシャツにもっともよく使われている比較的太めの糸です。糸を作成する過程で「カーディング」という余計な繊維を取り除く工程を行うため、この名前が付けられました。カード糸は光沢があまりなく毛羽が多いのが特徴で、さらっとした硬めの質感です。安価に作成できるため、価格を抑えてオリジナルTシャツを作りたい人におすすめです。
コーマ糸は表面の不要な繊維をそぎ落とす「コーミング」を行い、カード糸よりもさらに繊維の均一性を上げた糸です。カード糸に比べると製造工程も多く、できあがりの糸の量も少ないことから、カード糸よりもランクは上に位置づけられています。

短い繊維をさらに取り除いているコーマ糸は毛羽立ちが少なく、やわらかで高品質なTシャツが作成できるでしょう。また、洗濯を繰り返しても生地表面の美しさが長持ちするのも特徴です。少々値段が張っても風合いがよく高品質なオリジナルTシャツを作りたい、という場合はコーマ糸の生地を選ぶとよいでしょう。
カード糸とコード糸の中間ランクに位置するのが、「セミコーマ糸」です。カード糸に比べると毛羽や糸ムラが少なく、コード糸よりも安価な、カード糸とコード糸のよいところだけを取った糸といえるでしょう。

セミコーマ糸はコーミングの量を調節することで、安価ながらも毛羽が少なく質感がよい「カード糸よりのセミコーマ糸」、「コーマ糸に近いセミコーマ糸」など、微調整が可能です。価格と着心地で微妙なバランスを保ちたい、という場合はセミコーマ糸の生地がおすすめです。ちなみにセミコーマ糸は、日本と中国のみで採用されている独自規格です。

オリジナルTシャツは用途にあった生地選びがポイント

オリジナルTシャツを作る際は、生地の素材や厚み、編み方、使用されている糸を加味して、用途に合った生地を選びましょう。
たとえば、スポーツ系のイベントで着用するオリジナルTシャツを作成する場合は、速乾性と吸水性、耐久性に優れたポリエステル素材を選ぶとよいでしょう。「激しく動き回るため、できるだけ頑丈な素材がいい」という場合は、厚みが6.0オンス以上のものがよいでしょう。また、価格をできるだけ抑えたいという場合は、4.9オンス以下の生地がおすすめです。
社内のイベントなど、カジュアル過ぎないTシャツを作りたい場合や、プレゼント用にオリジナルTシャツを作る場合は、コットン素材の生地がおすすめです。丈夫で季節を問わず着用できるため、年間を通して何度か着たい場合にも適しているでしょう。厚みは一般的な5.0~5.9オンス以下のものを選ぶと、ストレスなく着用できます。
着心地にはこだわらず、とにかくコストを抑えたい場合は、ポリエステル素材で厚みが4.9オンス以下、カード糸を使った生地でオリジナルTシャツを作るとよいでしょう。

このように、それぞれの特徴をしっかりと把握しておけば、用途に合った生地が見つかります。

まとめ

せっかくオリジナルTシャツを作成するなら、デザインと同じくらい生地にもこだわりたいものです。用途に合った生地を選んで作成すれば、着心地もよく長い間愛用できるでしょう。満足のいくオリジナルTシャツを作りたい方は、今回ご紹介した「素材」、「厚み」、「編み方」、「糸」のそれぞれの特徴をぜひ覚えておいてください。
「チェック項目が多くて、どの生地を選べばいいのか迷ってしまう」という場合は、オリジナルTシャツ専門の業者に相談するのもおすすめです。いい生地を選んで、素敵なオリジナルTシャツを作ってくださいね。

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